KGC10ハコスカ 日産71Bミッション
当店のお馴染みさんがバック走行時のギア異音と、ギア抜けするとの事でご来店されました。
このハコスカは真っ赤なボディに3ナンバーを公認取得し、オートポリスサーキットも走行する外観に引けを取らない本格派仕様となっています。
まずは車両からミッションを降ろし、ミッションケースの後部カバーを外します。 (画像左上)
ハコスカの事をよくご存知の方でしたらこの画像を見て、ミッションが71Aではなく71B(D30Rスカイライン等で採用)である事に気付かれると思います。
続いてメインシャフトのアッセンブリー(アセンブリー)をミッションケースから分離します。 (画像右上)
この時点で依頼内容であるバック走行時のギア異音と、ギア抜けの原因が判断できました。
画像左上の黄色丸内を拡大したのが右上の画像となりますが、歯車の頭の部分が丸みをおびて角ばって無い事がお分かり頂けると思います。
今回の不具合の原因はミッションギアの磨耗(変形を含む)により、歯車同士がカチッと噛み合わずに、ずれが生じる事によって異状音やギア抜けを発生していた事がわかります。
このような症状の場合、過走行による事も要因の一つですが、走行時に車両が完全に停止していない状態でバックギアに入れる事により、ギア磨耗が進行してしまう場合もありますのでご注意ください。
リバースギアも磨耗が若干ありましたので、部品交換の対象となりました。
画像左上のギアが装着されていた物で、画像右上のギアが新品となります。画像ではわかりにくいかもしれませんが、画像左上のギア内周部の表面で銀色に光っている部分が削れてしまっている箇所となります。
ミッションの種類・交換部品・状態によりオーバーホールの合計金額は上下しますが、日産71Bのミッション単体であれば工賃のみで21,000円(税込)となります。
ミッションの脱着工賃はL型エンジン搭載車で、26,250円(税込)~36,750円(税込)(エキマニやキャブレターの脱着有無により変動)となります。