S30フェアレディZ 全塗装
青柳光浩（レーシングサービスアオヤギ勤務）が所有するS30Zですが、度重なるサーキット走行（画像左上）にて傷んできたボディをリフレッシュする為に、オーバーホールを兼ねて全塗装を行う事となりました。
まずは塗装作業の邪魔となるシート等の内装部品（画像右上）を可能な限り取り外します。
内装部品と同様に外装・エンジン・足回り等の部品も取り外していきます。（画像右上） エンジンルームを覗くと何やら見慣れないパイプが装着されていますが、新規で装着したボディ補強用のオリジナルタワーバーとなります。
当車両の場合、バルクヘッドとストラットとフレーム間に補強バー（画像左上の黄色枠内）を溶接留めし、フロント周りのボディ剛性を高めています。
エンジンや補機類を降ろした場合には、この様なボディ補強の同時作業が可能なので是非ご検討下さい。
ワイヤーブラシやベルトサンダー等を使い塗装膜の薄利を行いますが、錆による腐食箇所がある場合にはその部分を切り取って、鉄板溶接にてボディを再形成する場合もあります。
塗装箇所の油汚れ等を徹底的に除去し、サフェーサーを塗布（画像左上）して下地処理を行います。
そして乾燥後に塗装（画像右上）を行いますが、一度に大量に塗布すると液垂れの原因となり、仕上がりが悪くなりますので数回に分けて施工します。
エンジンルーム内も同様にサフェーサーを塗布（画像左上）して、下地処理後に塗装 → 乾燥を繰り返します。
オーナーさんの好みによっては、エンジンルーム内の色をボディカラーと同色にする事も可能なのでご相談下さい。
室内とエンジンルームの塗装完了後は外装の補修となりますので、粉塵が入らないようにビニールや新聞紙等でマスキング（画像左上）を行います。
へこんだ箇所にはパテ（画像右上の黄色い部分）を盛ってやり、ペーパー掛けで段差の補修を行います。
左リアに塗られたパテは上記と異なりピンク色（画像左上）ですが、黄色のパテより粗めとなっており、深いへこみに厚盛するのに適しています。
パテ盛りした箇所の段差修正後は、サーフェーサーを塗布（画像右上）してやり下地処理が完了となります。
取り外した外装パーツも同時に作業を進めていきます。画像左上はノーズ部分で、画像右上はオーバーフェンダーのサフェーサー処理後となります。
こちらの画像はサイドステップのパテ処理後（画像左上）と、サフェーサー処理後（画像右上）になります。
車体外装のサフェーサー処理が完了（画像左上）しましたらいよいよ塗装開始（画像右上）となり、塗料が液垂れしないように少しづつスプレーガンで塗っていきます。
まだ一次塗装なので塗膜が薄く水色に見えますが、塗り重ねる事に徐々に深みのあるブルーに変わっていきます。
数回重ね塗りをしこの位色がのれば塗装完了となります。塗装しただけだと光沢がありませんが（画像左上）、コンパウンドがけを施工する事でツヤがでてきます。（画像右上）
他の外装パーツも順次仕上げていきます。
塗装ブースから工場に車両を移動させ、取り外していた外装部品のフェンダーや（画像左上）、エンジン等の組み付け（画像右上）を順次行っていきます。
エンジンが載りましたらミッションの装着（画像左上）や、ブレーキ・ショック等の駆動系を装着していきます。
フロントノーズを装着（画像右上）すればだいぶ元の姿に戻ってきましたが、まだまだやる事は山のようにあります。
サイドステップがまだ装着されていませんが（画像右上）、これでほぼ完成となります。
パッと見！は某マンガに出てくるようなS30Zですが、青柳秀明（レーシングサービスアオヤギ代表）が所有するRS-AOYAGI310サニーと同色のブルーになります。
当店は塗装ブースを完備していますので自社内での塗装作業が可能ですが、板金塗装が本職ではありませんので、完璧を求められるお客様には専門の板金塗装業者さんに外注依頼を行うようにしております。
自社内での塗装を行う場合は、外注塗装を行う場合より料金を抑える事が可能なので、ご要望に応じてご相談下さい。
塗装するFRP素材の品質やカラーによって、塗装料金はかなり幅がありますので詳細はお問い合わせ下さい。