GC10ハコスカ セミレストア記録簿 Vol.9
助手席側フロントフェンダー下部の塗装を剥離したところ、固定用のネジ穴(画像の黄色枠)に問題発生。
水が溜まりやすい箇所なので腐食で穴が大きくなり、何とも痛々しい状況です。
裏側のパネルも錆が進行しており、曲げると折れそうな位、腐食しています。
表と裏の接合面の錆処理が出来ませんので、正常な部分を残して切断しました。
表面上に錆は若干あるものの、穴が空きそうな腐食ではなかったので一安心です。
カップブラシで塗装と錆を剥離し、防錆剤を塗布します。
切り落とした純正パネル(画像左側)と、新規に制作した補修用パネルになります。
補修パネルとフェンダーを溶接し固定します。
補修パネルの先端部分は、曲げ加工後に余った部分を切り落とします。
ビード(溶接痕)をグラインダーで削り落としてやります。
フェンダーの爪をハンマーで叩き折り曲げます。
爪折りが完成すると裏側の板金作業は完了です。
次は表側に着手します。下部の腐食箇所を切り落とします。
補修パネルを大まかに切り出して、形状を合わせます。
いつもなら形を切り出してからの溶接ですが、今回は先に溶接します。
溶接完了後に造形を行うのは、曲面の折り曲げ作業後に形状が合わなくなるのを避ける為です。
ビード(溶接痕)をグラインダーで削り、補修パネルの形状を整えてやります。
更に補修箇所を全体的に研磨してやり、ほぼフラットまで仕上げます。
まず初回は粗目のパテを盛り、ペーパーがけ(ヤスリ)で研磨します。
仕上げるとこんな感じですが、パテの粒子が大きいので、まだツルツルではありません。
2回目のパテは中目を使用します。
厚く塗ると塗装割れの原因となるので、可能な限り薄く施工します。
研磨すると初回よりもかなりツルツルになりましたが、まだ完全ではありません。
3回目のパテは細目を使用します。
研磨完了でツルツル10代の肌?になりました。
パテの研磨が完了したら塗装前の下地準備の為に、サフェーサーを塗布します。
フェンダーが白く見えますが、色はサフェーサーのライトグレーです。
運転席側フェンダーもサフェーサーを塗布し、下地準備が完了です。
フロント助手席ドアの後方下部ですが、塗装割れが発生しています。
塗装剥離を行った結果、幸いにも錆の腐食は有りませんでしたので、パテで段差補修のみとなりました。
同じドアの前方下部ですが、塗装剥離で確認する事無く穴が見えます。
周辺部位を研磨した結果、錆による腐食の穴は小さく、狭い範囲の部分補修でいけそうです。
腐食箇所を少し広めに切り取り、補修パネルを造形します。
補修パネルを溶接しビード(溶接痕)を削って、パテ処理とサフェーを塗布すれば完了です。
前項の作業の裏側になりますが、嫌な予感がする腐食(画像の黄色枠)状態です…
思い切ってカップブラシで塗装剥離を決行!
その結果…
ドアの角が消滅しました (;゚Д゚)
腐食してボロボロだったんですね…
気を取り直していつものように補修パネルの造形です。
いい感じで膨らみ具合(曲面)を再建できました。ビード(溶接痕)を削りフラットに仕上げます。
車体に装着してしまうと、ほとんど見えない箇所ですが、自己満足にひたります。
パテを盛りペーパーがけ(ヤスリ)で段差修正を行います。
補修作業が完了したら、サフェーサーを塗布し塗装前の下地処理を行います。