GC10ハコスカ セミレストア記録簿 Vol.8
助手席側リアフェンダーの下部ですが、塗装を剥離するとお決まりの穴(画像の黄色枠)が発見されました。
当箇所は湾曲の再現が難しい箇所なので、鉄板の図面引きも頭をかかえてしまいます。
鉄板を叩いては車両に重ねて確認 → また叩くの繰り返しが続き、ようやく鉄板造形が完成となります。
次に車両側の腐食部分を大き目に切り取りますが、そこに出現したのは… 腐食した鉄板 Part2です(涙)
泣いていても作業は進行しませんので、バッサリと切り落としてやりました!
そしてまた鉄板の造形を行います。
先程の湾曲した形状よりかは、気持ち的にまだ楽です。
表からは見えない箇所ですが、見えない所に拘る職人という気持ちで3本のスリットを造形していきます。
切り取った純正パネルと並べて比較し、形状に納得するまで鉄板造形を行います。
純正の固定金具も朽ちていたので、新規に制作(画像の黄色枠)させていただきました。
まずは取付位置を確定する為に、点付で溶接を行い仮止めします。
次に全周溶接で完全に固定し、不要なビード(溶接痕)は最後に削り落とします。
バックパネルの接合部分ですが、腐食による穴(画像の黄色枠)が見つかりました。
前項の部分は切り落とす事になりましたのでパネル造形を行います。
車両に重ねて確認します。ハコスカの美しい後姿に関わる重要な箇所なので、造形ラインには一苦労です。
鉄板造形が完成し純正パネルを切り取ると… 腐食した鉄板 セカンドシーズン?です(涙+涙)
見なかった事にしよう… はNGなので、鉄板造形に着手します。
テールレンズの形状の枠も上手く再現できました。溶接してビードを削れば板金は完了です。
最初に制作したパネルを上面に重ねて溶接を行います。
バックパネル下部も腐食していましたので切り取り、パネルを再建(画像の黄色枠)しました。
助手席側リア周辺部の全ての溶接が完了した時点で、不要なビードを削り作業完了となります。
いよいよ室内の作業に着手します。
当ハコスカはある作業の為に、アンダーコートを全て剥がしました。
お客様よりスポット増しのご依頼をいただきましたので、施工事例をご紹介させていただきます。
純正のシート下は画像上の様な状態ですが、サーキット走行を行うのであれば強度不足が懸念されます。
フロアーと各パーツの接合強度を向上させる為に、このように等間隔(画像の黄色枠)で溶接を行います。
スポット増しは走行時のボディ捩れを抑え、走行挙動の乱れを低減させる効果があります。
だったら点溶接ではなく全部溶接してしまえば更に性能が向上するのでは!?と思った方は少し違います。
ボディは固くてもある程度のしなやかさが必ず必要なので、点付溶接を行う方法がとられています。